第27話「ただいま」
前回、明らかに高い知能を持った個体「獣の巨人」が登場しました。今回はさらに壁の内部でサシャとコニーが故郷に向かうわけですが、そこで新たな戦いと事実が待ち構えていました…。
アルミンはやっぱり頭がいい
巨人がウォール・ローゼを突破したという情報はすぐさま壁の「内部」に伝わった様子。
ミカサもエレンもどちらかと頭脳より肉体派。そんなとき「巨人がいる壁を巨人が破るかな?」「ぼくたちは、巨人に守られていた…?」とアルミンは考えていた。言われてみればその通り。
前回の超大型巨人のときと違って、今回は「壁が破られた」という描写が一切ありません。
もしかしたら壁を破って侵入したのではなく、壁の内部から巨人が現れたのではないか…なんて考えることもできそう。つまり内通者の可能性。
なんにせよ、誰も気づいていなかった事実を指摘するあたり、やっぱりアルミンは頭いいなあって思います。
ウォール教の司祭はなぜ口を閉ざしているのか
壁の内部に巨人が現れた今、さらに安全な場所へと避難するしかない。
というわけで班ごとにわかれるわけだけど、エレン, ミカサ, アルミン, リヴァイ, ハンジ, ウォール教司祭という異質な6名で構成されています。
さらにこの6人で班を作るよう指示したのはエルヴィンなんだそう。何か考えあってのことなのだろうけど、まだその意図は見えてこない…かな。
「ウォール教の司祭は壁の中に巨人がいることを知っていた」と知って激昂するエレン。しゃーない、当然の反応。
エレンが「人類滅亡よりも大事なことがあるんですか!?」と詰め寄っても、リヴァイが脅しをかけても口を割ろうとしない。よっぽど口にしたらマズいんだろうけど…!?
サシャの過去
今回の主役はサシャ。
彼女はもともと「未開社会」的な森のなかで代々狩猟を営んでいた一族の末裔。
– 最近は森が減ってきて獲物が取れなくなってきた。
– 森が減ったのは巨人に人間のすみかが追われたせい。
– 未開社会と心中するか、伝統を捨てて生き延びるか。
といった狩猟民族のジレンマは、どうも現代社会を投影しているようにも思えます。
のちのち回想シーンで出てくるけど、自分の故郷の言葉を使おうとしないってのもそうだし、「点在する村々」が食料供給のための装置と化していることもそう。意外と社会派『進撃の巨人』。
閑話休題。そんな出自のサシャは、3年ぶりに故郷へ戻ろうとしていました。そんなとき、もぬけの殻になった村へサシャがたどりつき…。
子供を助けろ!!
なんと足の悪いおばさんが、民家で巨人に食われています。肉を貪る音がやばかった。
もう諦めたような表情をしているおばさん。そして完全に目が死んでる娘さん。
進撃の巨人って、巨人の中身が人間なんだったら思いっきりカニバリズムだよねえ。人間の肉って酸っぱくておいしくないらしいよ。
サシャは娘さんだけでも連れて逃げようとするんだけど、娘さんに気を取られて馬に逃げられる大失態www無能すぎww
こうなったら走って逃げるしかない。そして娘さんを逃したサシャは巨人と戦うことに!
矢は4本。有効打を与えるためには「うなじ」を狙うのがベストだけど、矢では弱すぎて効き目なし。
そこでサシャは両目を潰して時間を稼ぐことに。1本外して、2本目命中!こういう描写苦手なので直視できませんでした。。
もう片方の目は、弓で狙わずに、直接矢を握って相手の目にぶち込むことにしたサシャ。
ぶち込んだ瞬間、やったー!と思うと同時に、やっぱり寒気が。。こういう描写ホント苦手…。
巨人の魔の手から逃れたサシャはなんと父親と、さっき助けた娘さんと合流。「立派になったな」と声をかけてもらっていた。
コニーの故郷に巨人
一方、南に向かっていたのはコニーでした。
しかし彼の村はすでに壊滅状態。人が誰もおらず、民家も潰れてしまっています。
そしてコニーの家は潰されており、巨人が仰向けにねそべっていました。しかし不可解なのは、巨人の手足が異常に細く、しかもどう見ても動けなさそうな身なりをしていることです。
「じゃあこいつ…どうやってここまで来たんだ?」という疑問はもっともなものだと思います。もしかしてもともとここにいた住人、つまりコニーの家族が巨人化した、とか…!?
EDは「夕暮れの鳥」
歌は「神聖かまってちゃん」という人でした。なんかEDテロップ見て名前で笑ってしまう。
EDはどうもストーリー仕立てになっている様子。スタッフロール見てると、EDアニメーションの「ストーリーボード」欄に原作者の諫山創先生の名前が。
OPに比べるとインパクトのある映像ではないものの、かといって無意味な映像でもないということなのでしょうね。
何を表しているのかは…今後明らかになるのでしょう。
27話の「現在公開可能な情報」
>点在する村々
壁に付随して存在する都市以外にも、壁内には大小の村々が点在している。これらは都市住民のための生活物資や食料の生産に従事しており、総人口は都市部をこえている。
「農村が都市の食料供給のための装置になっている」というのは都市論を少し学べば必ず出くわす事象です。
歴史学畑出身なので、これを読んだときぼくは「世界システム論」を思い出しました。
ふりかえりと今後のストーリーについて
コニーの村に現れた巨人の正体がめっちゃ気になる!
そしてそもそもウォール・ローゼは本当に突破されたのか?それが何よりも気になります。もしかしたら内通者なんじゃないか説。
戦いはまだ始まったばかりですね。