第11話「ナナチ」

第4層へと到達したリコは、タマウガチの毒にあたってしまった。 命の危機に現れたのはナナチとミーティという正体不明の生き物。いわゆる「なれはて」なんだそう。ナナチの指示で、レグはリコを助けるために奮闘する。

ナレーションがいつもと違う

無数の死を養分に花が咲くように、この美しい世界の底には数え切れない悲劇が埋もれている。 当事者でもない限り、キミがそれを知ることはない。キミはただ目も眩まんばかりの美しさに心を奪われ、大地を踏みしめて進めばいい。 キミの悲劇は糧となり、新たな花を咲かせることだろう。

今までもこの作品では冒頭にナレーションがあったけれど、今までのナレーションとは明らかに違う点が1つあります。それは「キミ」という2人称が初めて登場したこと。

内容的にはアビスのこと、そしておそらくはナナチのことなのでしょう。「キミの悲劇」というナレーションのあたりでは、画面にちょうどナナチが描き出されていました。

この子はだーれ? © 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会

「巨人の盃」などを持つアビスは一見すると美しい。でもその裏には何人もの探窟家が死んでいったわけですよね。

そして当事者たるナナチは、自分の辛い過去を活かして、リコやレグたちを助けることによって、「花を咲かせる」ことになるだろう…という風に言っているのだ、と解することができます。

ナナチは「ふわふわのぬいぐるみ」?

最初に自分のことを「ふわふわのぬいぐるみだ」とか言ってたけど、ナナチの正体ってなんなんでしょうね。

たくさんの紫の月笛を持っているから探窟家とのつながりはありそうだし、人語を操っているので人間なんじゃないかなあとも思ったんだけど、手とか耳とかを見ると、もう人間じゃなさそうです。

指とおひげに注目 © 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会

いわゆる「なれはて」になるということは、人間が「けもの」になる…ということなのかもしれません。 それを裏付けてくれそうなのがミーティ。6層の呪いで生き残るとあんな感じになるらしい。

ナナチ「人格も知性も消え失せる 文字通り人だったもののなれ果てさ」

ナナチはミーティを指してこんなことも言っていた。つまり、ミーティはもともと人間だったということです。あの見た目からは信じられないけれど…。

というわけで、たぶんナナチもミーティも人間だったんだろうな、と想像します。 2人の過去は次回ぐらいで明らかになりそう。

リコの決意

10話でタマウガチの毒にあたってしまったとき、リコは自分の腕を縛って切断するように、レグに命じたのでした。

肘から先が残っていれば、探窟でできることの幅が大きく違うらしい。 あんな状態でもまだ進むつもりだった。冒険を諦めていなかった。ということらしい。リコの精神力すげえな…。

ちなみにナナチは第4層に来てからの一部始終を全部見ていたらしい。なんで最初から助けてくれなかったのか、という疑問もあるんだけど、「ナナチは姿を晒すことがリスク」なんだそう。

姿を現す気もなかったけど、かわいそうになったから、助けることにしたんだって。 確かに10話のあの場面は、伊瀬茉莉也さんの名演もあって「見るのが辛い」「見てられない」ようなレベルでしたもんね…。

レグの声真似で「りこぉーー置いてかないでー」って言ってたナナチが本日最も和んだシーンかもしれないw

レグを煽るナナチw © 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会

ボンドルドとナナチ

ナナチにも何やら過去の事情がありそう。

黎明郷のボンドルドがナナチの回想に出てきていました。すっかり名前忘れてて誰お前状態だった( ボンドルドは、「実験は成功だ」「新しいカードリッジはいい調子」とか言ってたけど、現時点では情報が少なすぎてなんとも言えません。

ただ、少なくとも言えるのは、どうも2人は一緒に行動していた様子。

あと、彼は白笛ですね。そういえばオーゼンさんがそんなこと言ってたような気がする。 さらに、ナナチの幼いころの姿を見ることもできました。

© 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会

ナナチはリコが持っていたライザの白笛に見覚えがあるらしいので、以前はアビスのかなり深い場所にいたと考えられます。 それがどうして4層に戻ってくることができたのか…? ナナチにもまだまだ謎が多いですね。。

ちょろくてポンコツなレグ

今回は「ちょろいなあ」と2度も言われていたレグがかわいかったです。 レグはチョロインだった可能性が微レ存…!?

ナナチとレグの組み合わせは、なかなか見ていておもしろいw

© 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会

挙句、幻覚を見てナナチに「ポンコツになっちまった?」と聞かれてしまうレグ。レグにもけっこう大きな秘密がありそうです。

唐突にライザの墓標が過去の記憶としてフラッシュバックしたりもしていた。ライザを弔ったのはレグなのかもしれません。

そう言えばね、「度しがたい」って言葉を使ってるのは今のところレグ、オーゼン、ライザの3名のみなんですよ。 そのあたりからもレグとライザは昔どこかで知り合っていたんじゃないかって推測することは十分可能です。

ふりかえりと今後のストーリーについて

ナナチとレグのおかげでとりあえず一命をとりとめたリコ。

リコを救うためにミズキノコの寄生したタケグマをはじめとした材料を取りに行くシーンもなかなか見どころがありましたね。 タケグマちゃんかわいい…。

かわいい(かわいい) © 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会

そしてラストではミーティがなぜかリコの上に乗っかっていて!? その瞳にリコを映してミーティは何を思うのでしょう。 このアニメは10話まで来ているのにまだまだ謎が多いですね。。

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