第10話「毒と呪い」
いよいよ第4層「巨人の盃」へと足を踏み入れたリコとレグ。狡猾にも2人に襲い掛かってきた「タマウガチ」によって、リコは毒に中たり…。
第4層に来たよ!
「巨人の盃」を支えている植物は2000年前ごとに入れ替わるらしい。
つまり2000年周期の自然現象を把握するほど、人間にはアビスに関する知見が蓄積されてるってことになる。「4000年前に作られた風車」とかも出てきてたけど、メイドインアビスの世界って年代の設定とかどうなってるのかちょっと興味ありますね。。
いよいよ2人は深層にたどり着いたんだけど、第4層の呪いは「全身の穴から血を吹かせる」というもの。
吐き気、めまい、幻覚幻聴とはワケが違う。急に呪いの方もレベルアップしてきた感があるぞ…(´・ω・`)
それにしてもすごいなあと思うのが、作画と美術ですよ。「巨人の盃」と言われる所以がわかるような壮大な背景と、リコのセリフを裏打ちするような湿気たっぷりな演出。
© 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会
これほど力を入れてるアニメも珍しいんじゃないかと思います。いいもの見れてるなあと、視聴しながら感嘆してました。
ちなみに第10話から、OPのラストにナナチが登場しています!ようやく出番がやってきましたね(*^^*)
呪いを受けたリコ
密かに2人の後をつけてきた「タマウガチ」。レグが身を守るために開いた「ウロコ傘」を貫通して、リコは腕に毒を受けてしまい、事態は急変。
退路を断たれた2人は、「アビスの呪い」を受けることを覚悟の上で上昇。10話のタイトル通り「毒と呪い」におかされたリコは本当にきつそうだった。
まず呪い。
「全身から出血」ってどういうことなのかと思ったけど、傷口から出血しまくってたし、目は充血して血の涙が流れてるし、口や鼻からも出血。結核みたいに血を吐いてるリコは、とても見てられないレベルだった。
© 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会
吹いても吹いても目から血が止まらない。そんな状況で、とてもじゃないけどリコは正気を保ってられそうになかったです。
さすがにやばい。「上昇負荷で吐いちゃった☆」とかそういうレベルじゃねえな…。
毒を受けたリコ
そして、もう1つの問題は毒。
タマウガチの棘が右のてのひらを貫通して、リコの手がレグの手みたいにパンパンに膨れ上がってました(もちろん毒のせい)。
© 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会
この毒が全身に回ると死んでしまうのは容易に想像できるところ。それを知っているリコは、右手を「切り落として」と声を振り絞っていた。
レグはめっちゃ涙を浮かべるし、狼狽しまくってたけど、リコを救うために方法がないので、やむを得ず決行。
さすがにこのシーンは目をそらしたくなったし、音をイヤホンで聞いてるのはあまりにもきつかった。でも「放送規制」はしてほしくないなあという感じ。視聴者はレグと同じ視点を共有すべきだもの。
レグは無能ではない
そもそもリコが毒を受けたのは、レグがリコを守りきれなかったから…って一面ももちろんあります。
だから、こうやってレグが失敗すると「レグが無能」って言われがちだよね。しかもレグはリコが毒を受けたあとオドオドしまくってて、確かに「無能」に見えなくもないと思う。
© 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会
でも、とてもじゃないけど「レグは無能」とは思えません。
大前提として、メイドインアビスって「アビスの呪い」があるがゆえに「後戻りしてやり直し」ができない構造になってます。
基本的には攻略情報もなくて、初見殺しに会ったら死ぬしかない…みたいなゲームに挑まなきゃいけない。1回の判断ミスが命取りになるゲームです。
そんなゲーム、もし現代で売られてたら「クソゲー」って叩かれること必至です。リアルでそういう「クソゲー」にリコとレグは挑んでるわけで。「無能」どころかとても勇敢だと思います。
レグの絶望感
もちろん、レグはあの瞬間の自分の判断を悔いただろうけど、仕方ないことだと思う。
自分のミスによって「大切な人の骨を、自分の手で折らなきゃいけない」「大切な人の腕を、自分が切断しなきゃいけない」わけだし、その辛さは計り知れない。自分に置き換えると、辛いことこの上ないですよ…。
同情されることはあっても責められることはないんじゃないかな(´;ω;`)
血を吐いたり、苦しんだりしてるリコは、アニメの絵に負けてないぐらい迫真のものだった。レグの焦燥感や泣き叫ぶ感じもしっかり伝わってきたし、声優さんってすごいなあ…と、改めて感じる瞬間でした。
© 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会
「ふわふわのぬいぐるみ」登場
レグがなすすべなく泣き叫んでる中で現れたのが「ふわふわのぬいぐるみ」を名乗るナナチ。
どうやらいろんなことを知っているようで、リコの手を解毒する方法も知っている様子。本人曰く、人間の「なれ果て」らしいけれど、果たしてどういうキャラクターなんでしょうね。
「アジト」をすみかにして、月笛とか黒笛とかを所蔵してるのを見る感じだと、けっこう「探窟家」の知り合いが多いんじゃないかって予想はできるけれど。。
あとアジトの背景と美術もやっぱり「凝ってるなあ」って感じでした。ダンジョンの深層の雰囲気出まくってる。
© 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会
ふりかえりと今後のストーリーについて
ほのぼのアニメの時間はもう終わり。いよいよアビスが本格的に牙をむいてきました。
オーゼンさんなんかは「こいつやべえ…」って思ってもじつは優しかったよ!ってオチがあったけど、今回は完全にガチ。オチもなくほんとうに命の危険にさらされる感じでしたね。
とはいえ、一命をとりとめたリコには、ナナチという新しい仲間ができそう。
© 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会
残りは11話、12話、13話(60分拡大スペシャル)だから実質4話分。1話ずつとても丁寧にやってくれていて、毎回楽しめています。果たして、ナナチは残り4話でどんな活躍をしてくれるのか!?