メイドインアビス

「メイドインアビス」1話動画の感想 これはワクワクするファンタジーアニメになりそうだ…!!

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第1話「大穴の街」

太古の遺物が残る大穴の街「オース」に住むリコたち。採掘のために「アビス」と呼ばれる穴へと潜っていたが、そこで獰猛なベニクチナワに襲われてしまう。絶体絶命のリコを助けてくれたのは、名前のないサイボーグだった…!

リコとナット

2人は仲良しのようですね。一緒に採掘にいってます。何を掘ってるのかというと「太古の遺物」みたいです。

…リコが採掘に夢中になっているあいだ、ナットはベニクチナワという蛇の生物に襲われていました。今まさに食われん…というときにリコが笛を鳴らして注意をひきつけるんだけど、今度はリコが襲われることに!

リコは、どうも不思議な人です。巨大なベニクチナワに襲われて高いところから落下しても「腕が折れて…ない!」だけでなく、「助けてー!」と叫ぶと超強力なレーザービームがベニクチナワに直撃して本当に助かっちゃったりしてます。

これは主人公補正なのか、それとも理由があるのか。ちょっとまだわかりませんが、いずれにしてもリコは不思議な人です。

リコとナット © 2017 つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス製作委員会

第1話のOPがすごい

リコを救ったのはサイボーグの男の子だと気づいたリコ。「でも、どこからきたんだろう?」というリコの言葉のあと、何やら焼け焦げた木と小さな穴のようなものがありましたが…?サイボーグの男の子が何者なのかはまだまだわかりそうにありません。

この長ーい7分ぐらいのアヴァンのあとオープニング曲が流れるんだけど、それがまた良かったです。OP映像が流れるでもなく「採掘が終わったリコたちが、サイボーグの男の子をおぶって帰る」様子が流れています。まるで映画でも見に来たかのよう。

OPを見て、視聴してる人たちは一気にこのアニメの世界に引き込まれていったんじゃないでしょうか。少なくとも自分はそうでした。

裸吊りのリコ

この世界において、採掘したものを「ちょろまかす」行為はご法度みたい。見るからに怒ると怖そうな院長にロボットくんが見つからないよう、メガネキャラのシギーは「おとり」をつかうことを考案。賢い感じが出ていましたね。

ちなみに「ちょろまかす」行為をすると裸吊りにされるらしく、女の子のリコは一度その目に合わされているようですw

そんなリコの母親もやはり採掘を仕事にしていたらしい。そんなリコの母親は400メートルぐらい潜ったところで命を落としたらしい。悲惨だなと思ったけど、そもそもこの施設自体が「孤児院」だった。それもただの孤児院ではなくて、採掘で命を落とした両親の子供たちが集まる孤児院のようです。

1話の最後で明らかになるんだけど、この「オース」という町は「アビス」のお宝を求めて人々が集まってくる場所だから、こういう孤児院があるのは仕方ないとも言えそう。

ロボットくんの名前はレグ

こっそりロボットくんを連れて帰ることに成功したリコたち。炭を食わせたり、身体に刃物でも傷がつかないか確認してたり、電気ショックをおっぱじめたりと、無邪気に拷問してましたww

そんなロボットくん。自分に「ロボットである」という自覚がないようす。金属の腕を伸ばして自分の頭にぶつけたりと、かなり不慣れな感じです。…が、リコのピンチと感じるやいなや、腕を伸ばして脱出のアシストをしたりと、なかなか有能です。

ちなみにロボットくんは「レグ」と名付けられました。名前の由来は、リコが前に飼ってた犬の名前らしいw

でもどっちかというとレグは「ロボット」ってより「サイボーグ」だと思うんですよね。ロボットに必要なさそうなおへそがあったり、お股に「ついて」いたりと、あの子のベースは人間だと思います。

一気に引き込まれる世界観!

第1話の最後には、坂本真綾さんのナレーションで世界観が説明されます。

直径約1000メートルの大穴、どうみてもサイボーグ(本人に記憶がない)のレグ、そして原初の世界の動物や遺物。ミステリアスな世界を見事にアニメにしてくれているなって感じでした!

現実世界であれ、フィクションの世界であれ、黙って規律・規範に従うだけの「優等生」よりも「問題児」のほうがストーリーを動かしてくれます。その点、「お仕置き部屋」に住まわされるほどのリコたちはかなり期待できるんじゃないでしょうかw

絵がキレイ

いやー!それにしても背景めっちゃキレイです!小さなスマホ画面で見るよりも、これはテレビの大画面で、もっといえば映画館のスクリーンで見たいレベル。

美術監督の増山修さんは、スタジオジブリで様々な作品の背景や美術監督をつとめられたことで知られているようですね。起用してるスタッフを見ると、気合い入りまくってることがわかります。それは絵だけでなく演出もそうでした。

演出がいい

お仕置き部屋から逃げるとき、「ぼくにつかまって!」というレグの言葉を聞いて、リコは正面からレグにつかまるんですよね。しかも目はすごく楽しそう。

「ハヤテのごとく!」の畑健二郎先生は、『魔女の宅急便』において「トンボが走って角を曲がるときに、一度つまずいた」シーンを見て「アニメってすごい」「マンガってすごい」って思ったんだそうです。それが漫画家を目指すきっかけになったんだそう。

今回の「リコが正面から抱きついてつかまる」という描写を見て「アニメってすごい」「マンガってすごい」って思いました。つまり実写じゃまずそういうカットにはならないからね!

スタッフクレジットを見ていると、第1話の絵コンテは「小島正幸」という人がやっていることがわかりました。このアニメの監督さんですね。調べてみると古くは「逆転イッパツマン」から「カードキャプターさくら」「さくら大戦V」「ソードアート・オンライン」「Charlotte」など、様々なアニメの演出、絵コンテ、監督などを歴任されていました。

ふりかえりと今後のストーリーについて

「ちょろまかした」という「星の羅針盤」はアビスの真実に導いてくれるらしいけど、その描写もまだありません。今後どうなるか大いに期待したいところです!久しぶりにゾクゾクするような高揚感の味わえるアニメに出会えた気がします。

「レグはアビスの底からやってきたんじゃないか」とリコは言っていました。ところで「アビス」といえば「深淵」「原初」「闇」などの日本語が連想されます。ところで「深淵」といえば思い浮かぶのはニーチェの著作に出てくる有名なこの一節。

>怪物と戦う者は、自分もそのために怪物とならないように用心するがよい。そして君が深淵を長く覗き込むならば、深淵もまた君を覗き込む(ニーチェ『善悪の彼岸』第146節より、木場貞夫訳(岩波文庫版、138-139頁)を引用)。

さて今後リコたちは、引き続きベニクチナワのような「怪物」と戦うことになるのでしょうか…?もしそうだとするとこのニーチェの一節は結構示唆的だと思います(78%ぐらいただの妄想ですw)。