ポプテピピック

最終回はどうなるの!?アニメ「ポプテピピック」を考察・妄想する【ループ、星色上書き】

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このサイトでも感想記事をうpしているアニメ「ポプテピピック」ですが、どうやら最近になってTwitterを中心に #ポプテピピック考察班 というタグが盛り上がっているようですね。

ループ、逆再生、星色上書き…など様々な憶測を読んでいるアニメ「ポプテピピック」を考察します。こんなアニメにマジになっちゃってどうするの?と言われても気になるんだから仕方ない!どうせやるなら全力でいきましょうw

このエントリーでは、前半でネット上の考察をまとめて、後半でこのサイトの見解を示したいと考えています。

「ポプテピピック考察班」が盛り上がってるらしい

アニメを見ている人ならわかると思うけれど、「ポプテピピック考察班」という文字列は一見すると違和感がありまくります。「ポプテピピック」と「考察」は似つかわしくない組み合わせだといえるでしょう。

最近、この手の「違和感のある組み合わせ」のハッシュタグといえば #けものフレンズ考察班 なんかがありましたね。

まずは前半。「ポプテピピックの考察」にも幾つかのタイプがあるので、それらを取り上げてみたいと思います。

まどマギのようなループもの説(エンドレスエイト?)

「魔法少女まどか☆マギカ」のように、記憶を失ったポプ子が助かる未来を探ってピピ美が何度もループを繰り返している…という仮説が「ポプテピピック考察班」で最も勢いのある考察となっています。

特にポプテピピックループ説が広く認知されるようになったのはこの人の一連のツイート群がきっかけと言えそうです。

さらにループ説が盛り上がりを見せたのは第8話でしょう。

「涼宮ハルヒの憂鬱」におけるエンドレスエイトを思い起こさせるような「ポプテピピック第8話を8回連続放送」という企画がAbemaTVでありました。

エンドレスエイトと絡めて「ポプテピピックもループものなのでは?」という発想にいきつくアニメファンは少なからずいたはずです(自分もそうでした。

同じく第8話では「ポプ、わしら、どこで道まちがえたんかのう」というピピの言葉から、ループものを連想した人もいるようです。

ボブネミミッミの考察班まで!?

ループ説を補強するものとして「ボブネミミッミ」がいつまでたっても「新コーナー」であり続けることなどと絡めて考察する人も一定数いる模様。

#ボブネミミッミ考察班 というハッシュタグを見つけたときはさすがにめっちゃ笑いましたwww

とはいえ、こちらのハッシュタグはあんまり盛り上がっていないけどね。

ただ「ポプテピピックは百合だけどボブネミミッミは百合じゃない」って語ってる人もいて、それはそれで読み応えあっておもしろかったです。

参考:「ボブネミミッミ」が百合じゃないと感じた2つの理由|Hiasu、徒然なるままに。

俺たちは最初から星色ガールドロップを見ていた説

考察班を見ていると、もう1つおもしろい仮説がたてられています。それは「視聴者は、最初からポプテピピックではなく星色ガールドロップを見ていた」説。

第1話のアヴァンを除いて「星色ガールドロップ」は一切本編が流れないにもかかわらず、毎回きちんと星色の次回予告が流されてるんですよねー。

特にこちらの仮説は、第11話のラストで星色ガールドロップ最終星の予告が流されて以降盛り上がってきている感があります。

実は「ポプテピピック」だと思って見ていたあのアニメは「星色ガールドロップ」だった説。

根拠としては、アニメ公式サイトのドメイン(hoshiiro.jp)や、TwitterアカウントのID(@hosiiro_anime)などが未だに星色ガールドロップのものを流用していることが挙げられています。

ポプテピピックは、星色ガールドロップのアニメを上書きして(のっとって)放送されているのではないか…という考察です。

また、先述の「ループ説」とも絡めて「星色はポプテピピックのループ脱出後の世界なのでは?」などとの憶測も呼んでおり、わりと収拾がついていない感がありますね。。

仮にポプ子とピピ美が星色ガールドロップのキャラの誰かに符合するのであれば、それが誰なのかは結構大事な問題です。1つ目の説はこちら。

  • ポプ子=そそぐ
  • ピピ美=大地

原作コミックス(セカンドシーズン)でポプ子が星降そそぐになりすましていたという点が大きいでしょう。ところでポプ子とピピ美の対照表にはもう1つ有力な説があります。それがこちら。

  • ポプ子=しずく
  • ピピ美=ころな

星色1話OPにてしずくが「えいさいはらますこい踊り」らしきものをしており、しずくはポプ子と同じく「ちっこいの」と呼ばれている。

さらにピピ美ところな先輩は唯一「中の人」が上坂すみれさんで共通している…というのが主な根拠でしょう。

この「星色=ポプテピ」説についてはなかなかおもしろいと思うので、後半で当サイトの見解を示す際に改めて言及します。

OP「POP TEAM EPIC」の歌詞の意味を考察する人も

「繰り返し」「パラレルワールド」「何度でもディストピアを越えて」「またお別れね 次の世界で待ってるから」という歌詞や、ミュージックビデオに登場したハムスターのネズミ回し車など、ループ説を想起させるような表現が散見されます。

そこから「OPの歌詞はポプテピピックのループ説を裏付けるものではないか?」と考察する人をTwitterでもかなり見かけることができます。

ループ説とは一線を画し、作り手目線でこのOPの歌詞に着目している人もいます。

参考:POP TEAM EPIC歌詞制作者視点考察:ポプテピピックOP最終回前考察|事実を整える

正直、こっちの人の考察はかなりおもしろいと思います。

…さて、ここまでの前半部分は他人の考察をまとめた、いわゆる「キュレーション」にすぎません。後半部分では当サイトの見解を示していこうと思います!

「あにまと」でも考察

以下の2点について考察します。

1. 「俺たちは星色ガールドロップを見ていた」説について検証
2. 「ポプテピピックはプラットフォーム」説

星色ガールドロップ考察班

先述の通り、星色ガールドロップ最終星の予告で、にわかに盛り上がりを見せているのが「ポプテピピックは星色ガールドロップだった」説。Twitterにはついに #星色ガールドロップ考察班 まで登場するありさまですww

アイマス、デレマス、プリパラ、アイカツなど、既存のアイドルアニメをやたら意識させるキャスティングになっていたことが大きい。

また先述の通り、未だにアニメ公式サイトのドメインが hoshiiro.jp であり、アニメ公式TwitterのIDが @hoshiiro_anime なんですよね。

それから「ポプテピピックのED映像が微妙に星色ガールドロップっぽい」というのも各所で言われています。

もう1つ言うならば「ポプテピピックのOPの映像と、星色ガールドロップPVに、少し類似するシーンがある」ってのもある。

ポプテピピック OP 星色ガールドロップ PV

ポプテピピックOPと、星色ガールドロップPVを比較

そして極めつけはアニメ公式サイトの「あらすじ」のところ。

キングレコードのヘマにより、TVアニメ&シーズン3同時スタートの夢は潰えた…。果たして2人はアニメスタートまで生き残れるのか…?

引用元:あらすじ|TVアニメ「ポプテピピック」公式サイト

 

え…「ポプテピピック」のアニメってまだスタートしてないの? じゃあ今やってるアニメは「ポプテピピック」じゃないの…!?

という疑問を持ちますよね。。

 

もしかすると本当に「ポプテピピックは星色ガールドロップだった」説が当たってるかもしれませんw

ただ、星色ガールドロップの予告と、ポプテピピック本編の内容とが毎回そこまでリンクしていないというのは引っかかるところ。。だから「星色=ポプテピ」説はちょっと微妙という考えは拭えません。

再放送・声優リセマラの意味

「星色=ポプテピ」から一旦離れて、ここからはループ説について考察してみたい。

アニメ「ポプテピピック」は30分の放送枠のなかで同一の15分アニメを2回放送するという、前代未聞のやりかたに出た。

プロデューサーの須藤さんによると、「ポプテピピック」のアニメはもともと15分尺として考えて作っていたのだという。

「ポプテピピックで再放送をやろうとしたのは「テレビの尺に合うように」と考え直した末のことだったらしい。その副産物として「前半で女性声優、後半で男性声優」「毎回の声優リセマラ」まで生まれたんだそうw

どう考えてもショートアニメだろうと15分アニメの予定で作ってもらっていました。WEB上で流そうとも考えていたんですけど、途中から私がTVでも放送したいと思うようになってしまったんです。そもそも初期の段階で、ぶくぶ先生の方から「例えば主音声が女性で、副音声を男性にすることって可能ですか?」と聞かれて「なるほどな」と思いつつ。

(中略)

誰がポプ子とピピ美を演じるのかという声もネットでよく見ていたので、それなら全員違う人にしてやろうと思って。それなら論破できるかなと。そうすることによって、「○話のポプ子が好き」「私は○話のピピ美が好み」みたいな会話ができますし、次は誰が来るのかなど色々と話題になると思ったので、それを企画書に落とし込みました。

引用元:アニメ『ポプテピピック』を作った元凶の須藤Pにインタビュー!再放送の理由や先行上映会のうっかりを告白!ファンから募った質問にも回答|アニメイトタイムズ

プラットフォームとしてのポプ子とピピ美

「15分アニメの再放送」「声優リセマラ」が決定した時点で、ポプ子とピピ美は男性が声を当てても女性が声を当てても成立する、いわば「なんでもアリ」「何者にでもなれる」キャラクターとしての性格が付与されたのだった。

この「何者にでもなれる」という性格は、OP映像において強調されている。

民族衣装を着てみたり…

変幻自在! ©大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード

箒とちりとりになってみたり…

人である必要すらない ©大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード

実にいろんなものになっていることがわかる。ポプテピピックのOPというと歌詞のループに目が行きがちだが、映像の「何者にでもなれる」という示唆を見落としてはならないだろう。

「何者にでもなれる」という認識は、ポプテピピックのクリエイター陣にも共有されていたようだ。「ボブネミミッミ」を制作しているAC部へのインタビューを見てみよう。

打ち合わせの場では特に具体的な指示はなく、「原作のキャラを使って自由につくってほしい」というようなお話を聞きました。「原作のどのネタを扱ってもいいし、原作にはない内容でもいい」とも言われ、とにかく「自由さ」と「枠からはみ出たさ」を感じましたね。

安達 でも、あまりにも自由すぎると基準がわからず逆に不自由になってしまうので、基本的には原作に準拠しつつ、そこから「かわいさ」と「毒」を排除したものにしようと考えました。

引用元:「ボブネミミッミ」AC部インタビュー 史上最強のクソアニメに求めた違和感|KAI-YOU.net

ここからもわかるように、ポプテピピックというアニメはクリエイター陣にかなり委ねられていたといえる(JAPON MiGNONなんかは典型的にクリエイター任せのコーナー)。

もひとつおまけに、原作コミックスが4コマ漫画であることも挙げておこう。4コマ漫画は「けいおん!」などのようにアニメ化した際に脚色による再構成の自由度が高いことが特徴の一つ。

  • 声優も違ってOK
  • 色んなキャラを付与されたOP
  • 作り方もほぼクリエイターごとに自由
  • 原作コミックスは4コマ漫画

これらをひっくるめて「ポプテピピックはプラットフォームだ」と言っておきたい。

そのなかで「どのようにでも料理できる作品だし、バラエティ的に作ろう…」という発想が生まれたようだ(先掲のインタビューを読むと、須藤プロデューサーは「ポプテピピック」に対してバラエティとして携わっていることがわかる)。

どうあがいても、クソ。EDの映像を考察する

しかし、いくらバラエティであるといっても仮にも1クールのTVアニメだから、そこにはシリーズを貫くストーリーが必要だろう。

ここでは、仮説の1つとして「ポプ子がピピ美のためにループし、ピピ美がポプ子のためにループしていた」説を提唱したい(※妄想成分が60%ぐらい含まれています)。

イントロ(作品紹介)のキャッチコピーとして「どうあがいても、クソ」という言葉が使われているこのアニメ。その言葉の真意はいままで見過ごされてきた。

一方が成立すれば、もう一方が成立しない。あちらを立てればこちらが立たず。…ポプテピピックはそんなアニメになっているように思われる。だから「どうあがいても、クソ」ということ。

その着想を得たのはEDの映像であったので、まずはそのED映像から見てみたい。

  • 2人が追いかけっこしている滑り台
  • シーソー
  • 恐竜の遊具
  • ジェットパックブランコ


一方が前進すれば、もう一方が後退する ©大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード

必ず「あちらを立てればこちらが立たず」状態となっている。ポプ子とピピ美、2人が同じ目線に立つことはないのであった(一応、左右非対称になっている焼き芋もそこに加えたいところ)。

第1話のPOP TEAM STORYの内容は「出会い」であった。

このとき、ポプ子はピピ美と初対面であるかのように描かれている。

これも

あんた、名は。 ©大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード

これだって

初対面 ©大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード

このときもそうだ

出会った ©大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード

少なくともポプ子は、ピピ美と初対面であるかのように見える。しかし一方で、ピピ美はポプ子のことを知っているような描写も散見される。

だからこそ「助けに来たぞー」というセリフが出てくる。

助けに来たぞー! ©大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード

「ポプ子はピピ美を知らないけど、ピピ美はポプ子を知っている」という状態で出会っているのである。

ところでこの構図は、星色ガールドロップにおける「大地はそそぐを知らないけど、そそぐは大地を知っていた」という状態にそっくりだ。

大地はそそぐとの過去を忘れていたけれどそそぐを守りたいと決心したように、ポプ子とピピ美の「守る・守られる」の立場は「入れ替わる」のではないだろうか。

ポプ子が記憶を取り戻せばピピ美が記憶を失い、ピピ美が記憶を取り戻せばポプ子が記憶を失う。話数が進むと立場が入れ替わる。

どうあがいても、クソ。

そんなオチになるんじゃないだろうか!(←これが結論)

  • 複数回にわたる「君の名は。」推し
  • 第7話「ヘルシェイク矢野」における声の入れ替わり
  • 第11話におけるBBゴローのワイプ画面とメイン画面との入れ替わり

など、入れ替わりを意識させるような描写は何度かあったことも一応挙げておきたい。

終わりに

その他気づいたこととして、第1話と第11話では奇妙なほど共通点を見出すことができるのである。

  • 第1話でも第11話でも、”THE END” を「ザ・エンド」と明らかな誤読
  • 第1話でも第11話でも、ボブネミミッミにカバャピョが登場
  • 第1話でも第11話でも、「シャイニング」のパロディがある

ザ・エンドってね ©大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード

1話完結のコメディで、実は裏設定やおもしろい世界観があったというアニメでいえば「スペース☆ダンディ」なんかを挙げることができるでしょうか。あとは「ヘボット」かな。あれに近いものを感じる。

とはいえそこは「ポプテピピック」です。「余白」の多いアニメ、楽しみ方も色々あるアニメなので、最終回でガチガチの解説や答え合わせをすることはないでしょう。

ただ、読後感として「はーー!そういうことかよ!!やっぱクソアニメ!!!(褒め言葉)」のようなものがこみ上げてくるのではないか…と密かに期待しています。