昭和元禄落語心中 -助六再び篇-(第2期)

「昭和元禄落語心中」アニメ2期5話感想 師匠が倒れた!?

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前回のおさらい

助六はすっかり有名人になった助六は、テレビにも毎日のように出演しており寄席はなんと満員御礼。ある日、小夏と助六は出前として信之助の通う幼稚園へ落語をやりにいく。そこで小夏は初めて高座で落語をやることに…!

『昭和元禄落語心中』第5話

親子会が決まった八雲と助六。そして助六は「居残り」をまだ師匠には認めてもらっていません。彼はどのように「佐平次」をやるのでしょうか。彼は自問します。そしてやってきた親子会当日、師匠の身に異変が…。

親子会が決まった!

八雲師匠の「居残り」を見てから、吹っ切れた助六は絶好調。寄席でも評判が良いようです。そして外からのお誘いで親子会をやることが決まりました!しかし以前に八雲師匠から出された「居残り」を認められたわけではない様子。

とはいえ、「前座のときとはワケが違う」と助六が緊張を口にすると、八雲師匠は「おまえさんもわかってきたねえ」と悪戯チックな微笑みを見せます。「我を出せ」という八雲の言葉を受けて「オイラの我ってなんだろう」と自問する助六でした。

「おまえさんもわかってきたねえ」 ©雲田はるこ・講談社/落語心中協会

さて、「書きもので忙しい」と食事を口にしていないにも関わらず、助六の稽古にはつきあうというのだから、やっぱり師匠は落語の人なんだなあと思いますね。

楽屋での業界トーク?

場面かわって、親子会の開催はすでに業界の人間の知るところとなっているようです。落語界のホープでテレビでも大人気の助六と、名人で実力も権威もある八雲師匠という2人の親子回。いい会になること間違いなしだともりあがっている一方で

八雲師匠は声に「張り」がないのではないかとウワサも流れている様子。また、助六もなにやら「良くないウワサ」が流れている様子。また浮いた話でしょうか。…そしてこういうゴシップを、登場後の開口一番「おはようさん」の一言で黙らせる師匠、さすがとしか言いようがないですね。

そして親子回のポスターも完成した様子!めっちゃかっこいいです!そして樋口も登場。出版社経由で取材を申し込んでくれるとのことで、内外から注目されていることがわかります。

注目の「親子会」ポスター ©雲田はるこ・講談社/落語心中協会

歴代名人の「居残り」

親子会で「居残り」をやることになった助六でしたが、八雲師匠に言われた「我を出せ」という言葉にとらわれて悩んでいます。そこに樋口がやってきて、歴代名人の音源を入手可能な範囲で全て持ってきてくれたのです。

樋口(ひーさん)いわく、歴代名人の「居残り」は全部違うんだそう。何を「粋」とするかがそのまま表現されるんだといいます。彼に言わせれば、「我を出す」のも1つの形にすぎないんだそう。それってつまり「無我でやるのもアリ」だと案にアドバイスしているんですよね。

歴代名人の「居残り」のテープを持ってくるひーさん ©雲田はるこ・講談社/落語心中協会

与太ちゃんの「居残り」

助六は「落語が好きで、落語に出てくるやつがスキ」と、いつもの言葉を繰り返します。そんな彼がたどり着いたのは、樋口のアドバイス通り「無我」でやることでした。「居残り」は噺家の我が佐平次の顔に出る。

そんななかで、助六は自分を空っぽにするやり方が楽しいんだといいます。「落語のために落語をやる」「自分を知るよりも落語を知ってほしい」というのもある意味「我」なんじゃないかなと個人的には思います。

助六の言葉に対して「楽しい?落語が!?」と聞き返す八雲師匠もなかなか印象的でした。彼は昔から「噺家なんてなるもんじゃありません」など、落語に対していい印象を持っていない様子。「落語が好きで好きでたまんねえ」と普段から言ってる助六とは好対照です。

それからもう1つ見逃せないのは、背中の入れ墨の「鯉金」を完成させた与太ちゃんです。色までつけてもらっていました。「観音様の裏っ手」を歩いていたのは女遊びをしてたんじゃなくて、このためだったんですね。彼が自分の過去を受け入れたということは、彼にとって大きな一歩であること間違いなしです!

完成した鯉金をまじまじ見る八雲師匠 ©雲田はるこ・講談社/落語心中協会

八雲には、やっぱり先代助六とみよ吉

親子回当日。松田さんは信之助の世話焼きに苦労していたようですし、萬月師匠は相変わらず景気良さそうな格好をしています。みんな相変わらず元気そうですw

小夏も大舞台で緊張しています。それに対して「ざまあないね」という八雲師匠。なんだか2人とも楽しそう。

さて、そんな中で唯一元気そうじゃないのが八雲師匠。演目は「反魂香」。いい頃合いで焚くよう小夏に指示していた八雲でしたが、ちゃんと噺の途中で三味線とともに線香の煙も流れてきます。寄席に行ったことがないのでわからないんですが、落語にもこういう演出的なのがあるんですね。おもしろい!

「反魂香」という噺は、煙から昔の女房が出てくるという内容。なんと、噺の最後に煙から八雲の目の前に現れたのはみよ吉でした。そして心臓を抑えた八雲師匠は倒れてしまいます。そしてこれは今際の際なのでしょうか、死んだはずの先代助六まで登場して、次回へ続く!

先代助六に押し倒される八雲師匠 ©雲田はるこ・講談社/落語心中協会

こんななかでEDの「ひこばゆる」がまたいいんだ…。

次回予告

「夜間外来受付」と書いてあるところで、小夏と助六がいたので、あのあと病院に緊急搬送されたのでしょう。最後の次回予告は師匠じゃなかったですね。

ふりかえりと今後のストーリーについて

徴候があったとは言え、ついに八雲師匠が倒れてしまいました!しかし5話にして離脱というのはあまりに早すぎる気もするので、なんだかんだ無事なんじゃないかと淡い期待を寄せておこうと思います。

それから、結局助六の新しい「居残り」は聞けずじまいということになりましたね…。次回が気になります。

落語が楽しくて仕方がない。自分をなくす落語を目指すと言って笑顔になる助六 ©雲田はるこ・講談社/落語心中協会