昭和元禄落語心中 -助六再び篇-(第2期)

「昭和元禄落語心中」アニメ2期2話感想 新OPが予想以上に意味深だ…

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前回のふりかえり

真打に昇格した与太郎(三代目助六)は、樋口栄助と出会い、落語の生き残る道を模索しようとする。三代目助六は、何のために落語をやるのかという八雲の問いかけに対して「落語のため」と言い切った。また、小夏との婚姻を宣言した助六だが、彼女の子供は誰なのか、依然として謎は残されている…。

第2話のあらすじ

三代目助六が元ヤクザだったというスキャンダルが出回り、彼を取り巻く環境は悪化。その影響は師匠である八雲の周りにも出始めている。それに加えて、彼は自分の落語をまだ見つけておらず、焦りも見られる。そんな助六が、ある日「二人会」でとった驚くべき行動とは…。

新OP「今際の死神」

林原めぐみ閣下と、椎名林檎さんのコラボレーションが再び実現!

いきなり崖から身を投げる八雲師匠。彼は死のうとしたのでしょうが、その先には三代目の助六(与太郎)が。みよ吉のレコードの上には八雲師匠と、彼を中心に沢山の人が手を差し伸べます。しかしそれをすべて拒絶。レコード盤が割れると、次に現れたのは先代の助六でした。

彼が八雲の服を剥ぐと、現れたのは八雲師匠の骸骨でした…!おまえは死神だったのかああああああ!!今回一番衝撃的だったのはこのシーンかもしれません。

OP 出典:rakugo-shinju-anime.jp

過去が明らかになってしまった…

吉切組とは縁を切ったというものの、週刊誌に過去のことをすっぱ抜かれてしまいます。しかし助六は報道など気にしていない様子。そして小夏は助六を与太郎と呼び続けます。助六は父の名であり、まだ「仮免」の旦那である与太郎に「助六」の名前を認めたのではないということでしょうか。

協会の人たちが言っていたことですが、それをいまさら週刊誌がほじくり返すのは「無粋だ」と思えます。粋じゃない。とはいえ、彼はテレビの仕事も降板させられて半分になってしまった様子。スポンサーの意向なのでしかたないのかもしれません。

だったらもうちょっと親らしくしっかりしやがれ! 出典:rakugo-shinju-anime.jp

自分の落語がまだない助六

そんな渦中の助六ですが、「先代の落語の真似事か!?」とケチをつけにくる客まで現れます。わざわざ寄席までやってきて文句を言うとは、よほどのもの好きか、よほど先代助六の熱狂的なファンなのでしょう。

あろうことかそこで三代目助六のファンの人と口論がはじまります。しかしそんな中でも噺家は落語を続けなければならない様子。これは暗黙のルールなのでしょうか。気まずいことこの上ないですね…。

アマケン 出典:rakugo-shinju-anime.jp

ある日の二人会に、三代目助六の元を落語の評論家「アマケン」が訪れます。彼は助六に対して、先代の助六と八代目八雲という2人の影響を受けてはいるもののその本質に迫れていない、「まだ自分の落語がない」と喝破。助六は「自分の落語」がどういうものなのか探さなければならないのですね。

とはいえ、兄さんの落語のときには聴衆がアクビをしたりゲームをしていましたが、助六の落語がはじまると聴衆も姿勢を正して聞き入っています。それだけの実力が備わっている、ということでもあるんでしょう!

小夏と八雲と信之助

信之助はもうハイハイができるようになったのですね!そして三味線をひいている八雲に近づきます。余談ですが、三味線をひいている八雲師匠が淑やかでした。。 三味線から離されると、信之助は不服そうな顔。我の強い子ですねw

小夏が八雲師匠の手を取って、2人で布団の上で寝ている…!?次回予告でざわついた一幕ですが、これは小夏が寝ぼけていただけのことでした。そんな小夏を見た八雲は、むかし先代の助六が小夏に対してやっていたように、『あくび指南』を話して聞かせます。

涙にまつげと髪を濡らしていた小夏でしたが、噺の途中で起きてしまいました。

なっ、なに? 出典:rakugo-shinju-anime.jp

三代目助六はみずからの過去とどう向き合うのか?

2人会では、助六があろうことか高座で噺の途中に上半身裸になります!「錦のふんどしはこれだ!」というシーンで鯉金の入れ墨を見せる助六。しかし聴衆はドン引きでした。それはあかんで…。

裸になるなんてw 出典:rakugo-shinju-anime.jp

『落語心中』のアニメでは、落語をしている噺家の一挙手一投足が細かく描写されています。額の汗、足の指の動きから見える緊張感や焦りのようなもの。そしてBGM。これらがうまくあわさって、聴衆の反応が、聴衆を見なくてもわかるというのがとても斬新だと思います。

さて、三代目助六はひーさん(樋口栄助)と一緒に飲みに行きます。そこで出会った八雲師匠の前で服を脱ぎ、入れ墨を見せます。そこで八雲師匠は「決別ではなく、抱えて生きろ。罪を忘れるな。」と言い聞かせるのです。これは自分にも言い聞かせているのかもしれません…。

(罪を)抱えて生きろ 出典:rakugo-shinju-anime.jp

そんな八雲師匠ですが、なんと若い頃に弟子入り志願を門前払いした「ひーさん」のことを覚えていました!これには驚いた。「僕は後世に残したいんです。あなたの落語を。あなたの人生の全てを。あらゆることを残したい」というひーさんは、なぜかみよ吉の名前まで知っています。この人は何者なのでしょう…!?八雲師匠とひーさんの火花が散って、第2話はエンディングを迎えます。

ラストでは小夏さんに男の影が。そしてその場に偶然居合わせたのは助六でした。小夏の方も気になりますね。。

小夏と男を見る与太郎 出典:rakugo-shinju-anime.jp

次回予告

どこかで花火が打ち上がっていました。助六は誰かを肩に担いで走っています。それから男の人が2人。最後に、八雲師匠が胸のあたりを押さえて苦しそうにしています。ずいぶん老いてきたし、寿命なのでしょうか?一瞬チラッと出ていた男の人が誰なのかは気になります。

ふりかえりと今後のストーリーについて

まず何よりも新OP!あれで度肝抜かれました。八雲師匠マジ死神。

八雲師匠は、以前に「あたしと助六の落語をあんたに叩き込む。そうすりゃ自分の落語は勝手に見つかるさ。」と言っていました。

だから、三代目助六(与太郎)は、自分の落語を苦悶しつつも導き出すのではないでしょうか。若かりし頃の八雲師匠(菊比古)がまさにそうでしたね。自分の落語を見つけるのはある種の格闘でしょう。その姿を見届けたいと思います♪

そして「落語と心中」を掲げる八雲師匠に対して、そうはさせじと、作家・樋口栄助(ひーさん)は食い下がります。この2人の静かな火花も今後の見どころですね!次週も楽しみです。

「みよ吉さんのことも」ひーさんはどこまで知っているのか? 出典:rakugo-shinju-anime.jp